ボブディランを敬愛する君へ

いきなりですが手紙書きますね。びっくりしないでください。どうですか神戸は寒いですか?きっと海が近いから寒いでしょうね。こちらもなかなか寒いです。手がかじかんで外では煙草も上手く吸えません。なんだか最近政府が喫煙者を排除しようとしているらしいですね。しょうがないですかね、煙草は誰の得にもならないですから。まあ僕はやめるつもりありませんよ。だって言ってくれたじゃないですか行きつけのバーで君と一緒に飲んだとき「しんがきさんは煙草が似合っています。だから絶対にやめないでください」って。そのとき僕、なんだそれって思ってビール吹いて笑っちゃったけどなんかよくわからないけど嬉しかったです。改めてありがとう毎日吸ってます。

先日、熱海の商店街を歩いてたら歩道にアブラゼミが横たわっていましたよ。さすがに笑っちゃいました、お前そんなとこで何してんだよっ冬だぞっ!って。もしかしたらアイツは他のアブラゼミと違って強がりで見栄っ張りだったのかな。蝉でも大変ですね強がりとか見栄っ張りって。

君のお父さんは確か陶芸家でしたよね。僕、君のお父さんがつくったもの必ず何かしら買うって言ってたのにまだ買ってないや、ごめんなさい。買いますいつになるかわからないけど、必ず買います。僕は守れる約束しかしない側の人間だから安心してください。約束。

今、中学生の頃よく聴いたり唱ったたりした「心の瞳」って曲を聴いているんですけど作詞は坂本九なんですって。知ってました?僕は今さっき知りました。坂本九最後の曲らしいです。素晴らしい歌です。今度、部屋を真っ暗にして聴いてみてください。安らぎますよ。

君は最近どんな歌を聴いて毎日をやり過ごしていますか?よかったら教えてください。

また会いましょうどこかで。とりあえずまた会いましょう。手紙も書きます。んじゃ。

                                             しんがき りゅうじ